こんにちは、アイコです。
介護職として働き始めたけど、いざ働いてみたら最初に描いていたイメージと違った、想像以上にハードだったなどと悩むことがありますよね。
私も初めて介護職に就いた時に同じ悩みを抱えていました。
特にものすごく広い施設で、職員が多かったことなどもあり
「想像以上に体力を使う」
「人間関係がギスギスしている」
「仕事はやめたいけど他にやりたいこともないし、他の業種で雇ってもらえる自信もない」
そう思い悩む日々が続いていました。
そこでこの記事では、同じように悩んでいる方のために
- 「介護職をやめたい」と思ったらやめる前に考えたいこと
- 介護職をやめたくなってしまう理由とそれについての対応策
- 介護職を続けるべきか悩んだ時の判断基準
についてお話しします。
「介護職をやめたい!」と思ったらまずやめたい理由を明確にする
介護職をやめる前に大事なのが「なぜ今の仕事をやめたいのか?」その理由を明確にすることです。
やめたい理由によって
・介護職として別の種類の施設に移る(特養→デイサービスなど)
・介護派遣や夜勤専従などに雇用形態を変える
・介護職とは別の業界に移る
の選択肢の中でどれを選ぶべきかも変わってくるからです。
単純に「今の仕事が嫌」というだけで安易にやめてしまうとまた似たような状況に陥る可能性もあります。
介護職をやめる前に「なぜやめたいのか?」の理由を明確にすることで、自然とその先の行動が見えてきます。
また介護職がやめたいと感じてしまう主な理由は以下の3つです。
- 介護職の3K(きつい・汚い・危険)に耐えられない
- 職員同士の愚痴やぶつかり合いが多い
- 施設の福利厚生や労働環境がブラック
さらにこれらの理由を細分化し、何がどこまで当てはまるのかによって、今後どう動いていくのがおすすめなのかも変わっていきます。
ここからは介護職をやめたいと思っている理由を元に、どのような将来の選択肢があるのかを具体的に解説していきます。
よくある理由①介護職の3K(きつい・汚い・危険)に耐えられない
介護職をやめたい理由として最初に挙げられるのが「介護職の3K(きつい・汚い・危険)に耐えられない」ということです。
いざ働いてみたら想像以上に大変だった、思っていたイメージと違った…ということが多いからです。
例えば
- 利用者とのコミュニケーションが苦手、イライラしてしまう
- 力仕事ばかりで体力が限界、腰などが痛い
- 排泄介助が嫌でどうしても慣れない
- 体調不良や看取りなど精神面でキツい、責任の重さに耐えられない
- レクリエーションを行うのが苦手
- 常に時間に追われているのが負担
といったことです。
まずは自分が今の仕事のどの部分が嫌なのかを考えることで、もし転職するにしてもどのような場所を選ぶべきかなどが自然と見えてきます。
よくある理由②職員同士の愚痴やぶつかり合いが多い
2つ目によくある理由としては「職員同士の愚痴やぶつかり合いが多い」ということです。
一見どの業界でもよくあることだと感じるかもしれませんが、実は介護業界ではこの理由がとても多いのです。
なぜならば「介護」というものには正解がないからです。
そのためどういうケアをすべきか、職員によって価値観が違うのです。
また利用者にとってはこうした方が良いとわかっていても、時間に余裕がない場合もあります。
そうなると、例えば利用者に家事を手伝ってもらうとなった場合
など職員によって意見が分かれます。
また人間関係が悪化しやすいもう1つの理由は、お互いにどのように仕事をしているかが目に見えてしまうことです。
例えば
- 効率が悪く仕事が遅い
- オムツの当て方や食事介助が下手
- 掃除の仕方が雑
- 利用者の整容をしっかりしていない
- 利用者に強い口調で当たることが多い
など相手のマイナス面も顕著に見えてしまいます。
そうなると「〇〇さんは…」と職員同士の愚痴が出やすいのです。
よくある理由③施設の福利厚生や労働環境がブラック
3つ目のよくある理由は「施設の福利厚生や労働環境がブラック」ということです。
例えば
- サービス残業が常態化している
- 有休や連休を取らせてもらえない
- 給与があまりにも低すぎる
- 人手不足で無茶苦茶なシフトを組まされる
などです。
特にシフトや休暇の取得については人手不足の所が多いため、自由が効かない施設もかなり多いです。
給与面については今も国が改善しようと動き続けていますが、正直まだまだだと思います。
こうした労働環境や人間関係については実際に入ってみないとわからない部分もあり、施設により当たり外れが大きいのも事実です。
【タイプ別】介護職を続けるか悩んだ時の判断基準
先述の通り、辞めるかどうか悩んだ際の選択肢としては下記の5つが挙げられます。
・介護職として別の種類の施設に移る(特養→デイサービスなど)
・介護派遣や夜勤専従などに雇用形態を変える
・介護職とは別の業界に移る
これらの選択肢についてはやめたい理由と照らし合わせることでどれを選ぶのがおすすめなのかが変わってきます。
介護職の3K(きつい・汚い・危険)に耐えられない場合におすすめの選択肢
介護職の3K(きつい・汚い・危険)に耐えられない場合に考えられる選択肢としては『同じ介護業界内で別の種類の施設(特養→グループホームなど)に移る』のがおすすめです。
なぜならば先述の通り介護職が他の業界に移るのはハードルが高いですし、実は今の職場での業務が辛いと感じていても他の種類の施設に移ることで、精神的負担が改善できる可能性が高いからです。
業務内容の負担を改善できる例として、具体的には
- 利用者とのコミュニケーションが苦手、イライラしてしまう
→認知症の方が少ないサービス付高齢者住宅やリハビリ型デイサービスなどへの転職
- 排泄介助が嫌でどうしても慣れない
→排泄介助があまりないサービス付高齢者住宅やリハビリ型デイサービスなどへの転職
- 体調不良時や看取りの対応など精神面でキツい、責任の重さに耐えられない
→看取りのない施設やデイサービスなどの通所系施設への転職
- 力仕事ばかりで体力が限界、腰などが痛い
→体力をあまり使わないデイサービスやサービス付高齢者住宅、訪問介護などへの転職
- レクリエーションを行うのが苦手
→レクリエーションの少ない老人保健施設、特別養護老人ホーム、ショートステイなどへの転職
- 常に時間に追われるのが嫌
→時間の流れが緩やかなデイサービスなどへ転職
といったようなことです。
介護業界内であれば他の業界に移るよりも転職しやすいですし、これまでの経験も無駄になりません。
職員同士の愚痴やぶつかり合いが多くて辛い場合におすすめの選択肢
職員同士の愚痴やぶつかり合いが多くて辛い場合、考えられるおすすめの選択肢としては
- 今の職場にとどまり様子を見る
- 介護職として、同じ種類の別の施設に移る(特養A→特養Bなど)
- 介護派遣や夜勤専従などに雇用形態を変える
が挙げられます。
それぞれ解説します。
今の職場にとどまり様子を見る
最初におすすめする選択肢としては「今の職場にとどまり様子を見る」ことです。
なぜならば先述の通り、介護業界での人間関係のぶつかり合いはかなり多く、どこの施設でも大抵よくあることだからです。
もちろん問題のない施設もありますが、私自身10ヶ所ほどの施設を経験する中で人間関係に問題のない施設の方が少なく感じました。
やめたい理由として人間関係以外の理由がある場合は別ですが、もし人間関係だけが理由の場合は転職しても同じような状況に陥る可能性があります。
人間関係のぶつかり合いはある意味介護職としての宿命と捉え、割り切ってしまった方が良いかもしれません。
それでもどうしても今の職場にとどまりたくないと思った場合は下記の2つの選択肢をおすすめします。
介護職として、同じ種類の別の施設に移る(特養A→特養Bなど)
次におすすめする選択肢は「介護職として、同じ種類の別の施設に移る(特養A→特養Bなど)」です。
同じ種類の施設であれば、業務内容はほとんど変わることがなく人間関係だけを変えることができるからです。
そして現在の仕事そのものを辛いと感じていないのであれば「介護職として別の種類の施設に移る(特養→デイサービスなど)」のは注意が必要です。
もちろん業務内容が変わっても問題ない場合もあります。
ですが同じ介護職だからと全く違うタイプの施設に移るとそれまで問題なかった介護業務を負担に感じたり、新しい業務に苦手意識を感じ、別のストレスを生み出してしまう可能性もあります。
例えば
- グループホーム→特養:これまで少人数だったが大人数への介護になることで負担を感じる
- 特養→デイサービス:これまで少なかったレクリエーションの機会が増え、利用者を盛り上げることに苦手意識を感じてしまう
などです。
それでももし他の種類の施設へ移ること検討するのであれば、出来るだけ自分に合う施設を見つけることが大事です。
自分に合う施設の選び方については下記の記事も参考にしてみてください。
介護派遣や夜勤専従などに雇用形態を変える
職場の人間関係が辛いと感じている場合、思い切って介護派遣や夜勤専従などに雇用形態を変えてみるのもおすすめです。
なぜならば、介護派遣や夜勤専従であれば契約期間が数ヶ月程度から始められるのでもし自分に合わない、と思っても無理にとどまり続ける必要がないからです。
また施設によっては正社員に登用してもらえる場合もあるので、派遣で始めてみて自分に合う施設を探していくという方法も取れます。
気になる給与については、ボーナスはないものの月収は正社員と同じかそれ以上にもらえる場合もあるのであまり気にする必要はないと思います。
施設の福利厚生や労働環境がブラックな場合におすすめの選択肢
施設の福利厚生や労働環境がブラックな場合に考えられるおすすめの選択肢は、
- 介護職として、同じ種類の別の施設に移る(特養A→特養Bなど)
- 介護職として別の種類の施設に移る(特養→グループホームなど)
- 介護派遣や夜勤専従などに雇用形態を変える
です。
介護職として、同じ種類の別の施設に移る(特養A→特養Bなど)
施設の福利厚生や労働環境がブラックな場合、最初におすすめするのは「介護職として、同じ種類の別の施設に移る(特養A→特養Bなど)」です。
これは前述の人間関係が辛いと感じている場合と同様の理由です。
今の職場の業務そのものが嫌でなければ業務内容はそのままに、労働環境を変えることができるからです。
介護業界は忙しくて低賃金というイメージがあるかもしれませんが、施設によりその待遇は異なります。
運営母体がしっかりしていれば、働きやすく充分な給与をもらえる所もたくさんあります。
充分な教育制度が整っていないなどの理由から常に人手不足の施設もありますが、そういう所ではサービス残業や無茶なシフトを組まされるなどの恐れがあります。
全ての施設がブラックだと思い込まないで、より良い施設を見つけることが大切です。
介護職として別の種類の施設に移る(特養→グループホームなど)
次におすすめするのは「介護職として別の種類の施設に移る(特養→グループホームなど)」ことです。
ただしこれについては今の職場の業務内容で苦手・辛いと感じている部分がある場合です。
先ほど『介護職の3K(きつい・汚い・危険)に耐えられない場合におすすめの選択肢』の項目でも記載した通り、他の種類の介護施設では業務内容が異なるため、現状の業務に対するストレスが改善できる可能性があるからです。
その一方で、現在の業務に負担を感じていないのであれば、業務内容が異なることによって新たなストレスを生み出してしまう可能性もあります。
そのため「現在の業務に苦手・辛い」と感じている場合は「介護職として別の種類の施設に移る(特養→グループホームなど)」ことをおすすめします。
介護派遣や夜勤専従などに雇用形態を変える
最後の選択肢は、介護派遣や夜勤専従などに雇用形態を変えてみることです。
介護派遣や夜勤専従職員であれば、通常の非常勤と違い高待遇なことが多いからです。
ボーナスはないものの、月収で見たら他の施設の正社員より高い、ということも充分あります。(実際に私は夜勤専従として正社員時代より多くもらえていました)
条件を満たせば社会保険に入ることも可能です。
さらに介護派遣や夜勤専従であれば、出勤日数や勤務時間も融通が効きやすいです。
基本的には残業もなく、もしあったとしても残業代もきちんと支払われるのでブラックな労働環境から抜け出すことが出来ます。
またこれらの業務は介護系の資格を得るための実務経験としてもカウントできるので、経験を積んだ上で資格を取り、正社員としてさらなるキャリアアップを図る、という方法もあります。
介護業界内では転職のハードルは低いので、このようにあえて一時的に雇用形態を変えてみるというのもおすすめです。
介護職をやめて他の業界に転職したいなら慎重に
ここまで読んでいただいておわかりの通り、基本的にこのブログでは他の業界に移ることはあまりおすすめしていません。
なぜならば介護職から他の業界への転職はハードルが高いからです。
介護職は専門職なので、それが裏目に出て他のことに関するスキルは高くないという風に取られてしまいがちなのです。
また他の業界に移ろうとしても
- 介護以外に特ににやりたいことがない
- 他業界で雇ってもらえる自信がない
- すでに転職を試みているがなかなか雇ってもらえない
などの理由でなかなか動けない場合も多いと思います。
そうではなく自分の移りたい業界があるとしても、やりたいことに対して熱意とスキルを持っている、もしくはスキルを高められる自信がないと厳しいかもしれません。
もし他の業界に移ることを検討する場合は、先に転職先を見つけた上で今の職場をやめることをおすすめします。