こんにちはアイコです。
介護の仕事って想像以上に覚えることが多くて大変ですよね。
一通りの仕事を覚えたとしても食事介助がスムーズに出来なかったり、更衣や排泄介助に手間取ったりと慣れるまでの期間が長く感じるかもしれません。
そこでこの記事では
- 介護職が仕事に慣れるまでの期間の目安
- 介護の仕事に慣れるまでの心得
- 介護職としてスムーズに動けるようになるためのコツ
について解説します。
目次
介護職として仕事に慣れるには3ヶ月〜半年程度
一般的に、介護の仕事に慣れるまでの期間は3ヶ月程度が目安と考えられているようです。
しかしこれは一通りの流れを掴めるようになる期間だと思います。
個人差はあるでしょうが、実際にスムーズに業務をこなし、ある程度自分の判断で動けるようになるにはやはり半年ほどは必要かと思います。
なぜならば実際の介護業務には身体的な器用さやコミュニケーション能力、記憶力、判断力など様々な要素が求められるからです。
詳しく解説していきます。
介護職ならではの仕事の難しさ
介護職の仕事の難しさは、対人援助ならではの応用力やコミュニケーション能力など様々な要素が求められることにあります。
具体的には、先述の通り
- 更衣や排泄介助などを丁寧かつ素早く行える器用さ
- 利用者(特に認知症の方)との適切なコミュニケーション
- 利用者の事故や体調不良時の的確な判断力
- 臨機応変な対応力
などといったことです。
慣れないうちは特に、事故や怪我のないよう丁寧に行いすぎるがあまり時間がかかって業務の流れに支障をきたしてしまうこともあるかもしれません。
しかし時間に追われているからといって雑なケアを行っていては元も子もありません。
さらに介護ならではの仕事の特徴として、利用者の顔と名前はもちろん
・アレルギー
・食事形態
・個々の介護方法
その他様々な個人情報を頭に入れなければいけないということが挙げられます。
介護の仕事では、このように限られた時間の中で適切に判断しながら素早く丁寧に動ける要素が求められるのですが、これが介護職ならではの難しさでもあります。
仕事に慣れることと上手く出来るようになることは別
介護職が仕事に慣れるまでの期間は3ヶ月程度が目安だとお伝えしましたが、仕事に「慣れる」ことと「上手く出来る」ことは別です。
実際のところ、3ヶ月で出来るようになる人もいれば3年経っても上手く出来ない、ということがあるかもしれません。
なぜならば人には得意不得意があるからです。
例えばおむつの当て方や着替えの仕方、こぼさずに食事介助をするなど、人によってはどうしても上手く出来ないことがあります。
楽器やスポーツなど何でもそうですが、数をこなせばある程度出来るようになるものの、いつまで経っても苦手なものもあるでしょう。
また逆に、こうした身体介助は得意でも、利用者とのコミュニケーションや緊急時の素早い判断などが苦手な人もいるかもしれません。
もちろん人によってはすぐに出来る場合もあるでしょうが、何年経っても上手く出来ない…という場合も十分にあり得ます。
それでもしっかり働いている人たちは沢山います。
そのため、もしなかなか上手くできないと感じていても「自分には介護の仕事は向いていないのかも…」と落ち込まず、そういうものだと割り切ってしまった方が良いかもしれません。
何よりも事故を起こさないことが最優先
時間に追われがちな介護現場ではスピードが求められることが多いですが、それよりもまずは事故を起こさないということが大前提です。
いくら素早く動いても焦って利用者に怪我をさせてしまったり、雑な対応で相手の心を傷付けてしまったりしては意味がないからです。
介護の仕事は初めのうちはどうしても時間がかかってしまいます。
しかしそれは皆通る道なので仕方ありません。
慎重になりすぎる必要はありませんが、かといって焦る必要もありません。
中には時間がかかることで怒ったり嫌味を言ったりする職員もいるかもしれません。
しかし大抵の職場では、慣れないうちは時間がかかることを理解してくれているので、必要以上には気にしないことがストレスを溜めない秘訣です。
介護の仕事でスムーズに動けるようになるためのコツ
介護の仕事ではただ素早く動けば良いわけではなく、スムーズに動けるようになるためのコツがあります。
安全かつスムーズに動けるようになるためのコツは
・無理に急がなくても効率良く動くことで時間を短縮する
ということです。
初めての介護現場ではまず、利用者全員の顔と名前を覚えるだけでも数日はかかります。
特養などの広い施設になればなるほど尚更です。
学校などとも違い、その人の日常生活全てを見るわけですから一人一人の情報を頭に入れるだけでも膨大な量です。
加えて利用者の入れ替えや、その日の利用者の体調に応じた対応の変更なども日常茶飯事です。
その上命に関わることもありますから、責任も重大です。
そのため丁寧でかつスピーディに動くことが必要とされるのです。
些細なことでもメモを取り見る癖をつける
まず第一に、どんなに些細なことでもメモを取りこまめに見返す癖をつけることが大事です。
なぜならばその時は覚えたつもりでも、後になってわからなくなってしまうことも多いからです。
特に初めのうちは覚える情報が多すぎるので何かと混乱しがちです。
曖昧な覚え方をしていると命に関わることもあるので危険です。
そのため少しでも不安があるうちは繰り返しメモを見返して情報を頭に入れることが大事です。
それでも自信がなかったり、わからないことが出てきてしまったりした場合は恥ずかしがらずにすぐ周りに確認することも必要です。
介護職のメモの取り方は見返しやすさが大事
介護の仕事に早く慣れるためには、メモを取る際に見返しやすさを意識することが大切です。
乱雑なメモの取り方をしていると、見返すのに時間がかかるだけでなく大事な情報を見逃してしまうことがあるからです。
特に24時間稼働する施設ではシフトの引継ぎの際に連絡事項の申し送りがあるので毎日のメモは必須です。
こうした毎日のメモと、利用者ごとの注意事項や仕事のやり方に関するメモは分けて整理しておかないと情報がバラバラになり、仕事がスムーズに進められません。
そうならないための具体的なわかりやすいメモのコツは
- 利用者ごとにページを分け、その方の特徴や注意事項をまとめる
- 業務ごと(食事・排泄・入浴介助など)にページを分け、やり方をまとめる
- 一人一人の食事形態や排泄介助の方法などは、利用者ごとのページと業務ごとのページの両方に書いておく
- 毎日の申し送り事項の中で、一時的なものではない「今後の対応の変更点」が出てきたときは利用者や業務内容についての基本情報をまとめたページにその都度追記する
です。
このように整理することで咄嗟の時でも見返しやすく、効率良く仕事を進められるようになります。
もし現時点で読み返しづらいメモが出来上がっていたら少し面倒ではありますが今後のためにも整理して書き直すことをおすすめします。
慣れてしまえばメモを見返す機会は減るかもしれませんが、それでも今後後輩に教える際などにも役立つのでまとめておいて損はないと思います。
自分から積極的に「複数の先輩」に教わる
介護の仕事に早く慣れるためには積極的に、かつ複数の先輩に教わることも重要です。
なぜならば人によって仕事のやり方が違う場合があるからです。
例えばおむつの当て方などは必ずしも1つの方法として決まっているわけではなく、いくつかのやり方があります。
具体的には
- 自分のやりやすいやり方
- 相手が不快に感じないやり方
- 利用者の体型に合わせたやり方
これらの要素をすべてまかなえるやり方もあれば、状況によってはどれかを犠牲にしなければいけないこともあります。
介護という仕事においては「正解がない」ため、自分なりによりベターな方法を探していくしかありません。
そのため複数の先輩に教わることで、自分はどの方法を取り入れるべきかが見つかりやすくなります。
特に経験年数の長い職員ほど自分なりのやりやすい方法を身に付けている場合があるので、出来るだけ多くの先輩に教わると「こんな良い方法があったんだ!」と新しい発見もあるかもしれません。
次の業務を先読みして行動する
介護職がスムーズに動けるようになるためには、次の業務を先読みして行動することも大切です。
例えば
- 食事の前に早めに食器を用意しておく(ホコリをかぶらないよう布巾などをかけておく)
- 就寝介助に備え次の日の着替えや入れ歯洗浄剤などを早めに準備しておく
- 物品が減っていると感じたら早めに補充する
- トイレや入浴の際、スムーズな誘導が出来るよう早めに利用者に声をかける
などです。
場合によってはリスクもあるので何でもかんでも早く準備すれば良いというわけではありませんが、出来る範囲で早めに準備しておくことで時間に追われることが少なくなります。
家事などはリハビリも兼ねて利用者に手伝ってもらう
手が回らない、と思ったらいっそ利用者に手伝ってもらうというのも一つの手です。
例えば
- 利洗濯物畳み
- 掃除
- 食器洗い
など、利用者に危険のない範囲でお手伝いをしてもらいます。
実際、私の勤めていたグループホームでもリハビリのために利用者にはこうしたお手伝いをお願いしていました。
特に主婦だった方などは、楽しんでやってくれることも多いので利用者にとっても気分転換になります。
もちろん嫌がることを無理にやってもらう必要はありませんが、効率良く業務を進めるためにはお手伝いを取り入れても良いかもしれません。