【介護職向け】介護施設の種類と特徴・働きやすさを比較

介護施設って沢山種類があるけど、どう違うんだろう?

介護職で働きたいんだけど、働きやすい施設ってあるのかな

こんにちは、アイコです。

一言に介護施設と言っても様々な種類がありますよね。

例えば施設から在宅生活への復帰を目指す施設もあれば、人生の最期まで寄り添う施設、在宅生活を維持するための施設など、施設の種類ごとに提供するサービスの目的も異なります。

介護職で働きたい、または転職したいと思った時、それぞれの施設の特徴を理解することで自分に合う職場も見つけやすくなります。

そのためこの記事では、介護職として働きたい人向けに

  • 介護施設の種類と特徴
  • 施設ごとの働きやすさや待遇の比較

についてまとめました。

介護施設の種類と特徴

介護施設の種類は細かく分類するともっと沢山あるのですが、ここでは主な介護施設(サービス)についてまとめています。

主な介護施設の種類については以下の通りです。

  1. 特別養護老人ホーム
  2. 老人保健施設
  3. グループホーム(認知症対応型共同生活介護)
  4. 小規模多機能型施設
  5. 短期入所施設(ショートステイ)
  6. 有料老人ホーム
  7. サービス付高齢者住宅(サ高住)
  8. デイサービス(通所介護)
  9. 訪問介護

各施設の特徴及び利用者と職員の人数の割合を下記にまとめました。

職員の人数に対し利用者の人数が少ない方がより仕事の負担が少なくて済みます。

またこれらの施設において、特養、有料、グループホームなどの入所施設では人生の終末期に寄り添う看取りケアを取り入れている場合があります。

それぞれ詳しく解説していきます。

※各施設の定義などについては『厚生労働省 社会保障審議会(介護給付費分科会)』各資料を参照しています。

※なお【職員と利用者の割合】については法律により定められた基準ですが、新型コロナウイルスの影響により基準が緩和されたことなどもあり、あくまでも目安として捉えてください。

1. 特別養護老人ホーム

※画像は左から『社会福祉法人 敬老会 特別養護老人ホーム 松和園 公式サイト』及び『社会福祉法人 福岡マリア会 特別養護老人ホーム グランヴィラ大平 公式サイト』より引用

特徴 要介護認定を受けた、在宅生活が困難な高齢者のための施設です。

食事、排泄、入浴などの日常生活介護や健康管理、機能訓練などを行います。

例外を除き、要介護認定で介護度3以上の人が入居対象となっているため、寝たきりの方や自身で食事、排泄が難しい方など比較的常時介護を必要としている方が多いです。

施設の形態としては従来型(個室または複数人の共同部屋(多床室))とユニット型があります。

  1. 従来型 :施設は病院のような構造をイメージしてもらえるとわかりやすいです。部屋は個室または複数人の共同部屋で、施設の真ん中に大きな食堂(リビング)があり、大人数で過ごします。
  2. ユニット型:部屋は個室で、各ユニットごとに食堂(リビング)があり、少人数で過ごします。

施設により人数は異なりますが

  • 従来型:1フロアにつき数十人の大人数
  • ユニット型:1ユニット10名前後の少人数

に対しケアを行います。

職員と利用者の割合 1:3

※なおユニット型については、上記に加え

・1ユニットの定員おおむね10人以下
・昼間は1ユニットごとに常時1人以上
・夜間は2ユニットごとに1人以上

の基準が設けられています。

管理人

従来型の方が和気あいあいとした雰囲気、ユニット型の方が静かで家庭的な雰囲気です。
従来型の方が寝たきりの方や常時介護を必要とする人を多く受け入れています。職員の人数も多いので利用者の様子も把握しやすいです。
ユニット型の方が自身で動ける人が多いですが、代わりに事故のないよう利用者の行動を常に把握しておく必要があります。

2. 老人保健施設

※画像は『医療法人社団 日成会 介護老人保健施設 音羽えびすの郷 公式サイト』より引用

特徴 入院後などに在宅復帰を目指す要介護と認定を受けた高齢者に対し、必要な日常生活介護及び機能訓練、リハビリテーションなどを行う施設です。

入所の期間は3〜6ヶ月程度が目安で、利用者が自立した生活を送れることを目的として医療・看護を中心としたケアを行います。

職員と利用者の割合 1:3

管理人
他の施設と違い、利用者の心身機能が回復していくのを実感できることが老健の大きな特徴です。
また基本的に医療チームと連携しながら動くので緊急時の対応なども安心できます。

3. グループホーム(認知症対応型共同生活介護)

※画像は『有限会社メープル 認知症対応型共同生活介護 グループホームみつばち 公式サイト』より引用

特徴 要介護認定にて要支援2以上と認定された認知症の高齢者に対し、家庭的な環境で地域と交流しながら、食事、排泄、入浴などの日常生活の介護や機能訓練を行う施設です。

1ユニット5〜9人の少人数で、利用者が自立した日常生活を送れるよう支援します。

職員と利用者の割合 日中:1:3
夜間:1ユニットに対し職員1人(=利用者5〜9人)

管理人
認知症も比較的軽度で、常時介護を必要とせず自身で歩行や身の回りのことができる方も多いです。(ただし見守りは必要)
特養などに比べ時間にゆとりもあり、一緒に料理や家事を行ったり、体操やレクリエーションをしたりする時間が多くあります。

4. 小規模多機能型施設

※画像は『社会福祉法人芳洋会 小規模多機能型居宅介護 サンライズむつみ橋 公式サイト』より引用

特徴 要支援・要介護の認定を受けた高齢者に対し、施設への通所(デイサービス)を中心に短期の宿泊(ショートステイ)、自宅への訪問(訪問介護)など利用者の選択に応じて複数のサービスを提供する施設です。

日常生活の介護や家事などの生活援助、機能訓練などを行います。

利用時の職員と
利用者の割合
1事業所あたりの登録定員は29名以下
日中:通いの利用者3人に対し1人、訪問は1対1
(1日のデイサービス利用者は最大18名、ショートステイの利用者は最大9名まで)
夜間:泊まりと訪問対応で2人(1人宿直可)

管理人
家庭的な雰囲気の施設が多く、落ち着いた雰囲気の中働くことができます。
その反面、1つの事業所で複数のサービスを提供するので日によって柔軟な対応が求められます。

5. 短期入所施設(ショートステイ)

※画像は『医療法人社団 仁智会 金沢南ケアセンター 公式サイト』より引用

特徴 要支援・要介護の認定を受けた利用者が自宅にて可能な限り自立した生活を送れるよう短期間宿泊させ、日常生活介護や機能訓練などを行う施設です。

利用者家族の介護負担の軽減を図る目的もあります。

職員と利用者の割合 1職員に対し利用者3人以下

管理人
随時利用者が入れ替わるため、日によって忙しさなども異なります。
また特養などの他の介護施設でも同様に、サービスとしてショートステイを取り入れている場合があります。

6. 有料老人ホーム

※画像は『有料老人ホーム検索 探しっくすより引用

特徴 要支援・要介護の認定を受けた方に対し、日常生活の介護や家事などの生活援助、健康管理のサービスのうち、いずれかまたは複数のサービスを提供する施設です。

  1. 介護付
  2. 住宅型
  3. 健康型

の3種類があります。(詳細については下記の見出しを参照)

職員に1人対する
利用者の人数
要支援者:10人
要介護者:3人

管理人
民間の施設で、利用者を「お客様」として接する傾向にあるため接遇が重視されます。
マナーなどを学べる反面、他の施設と比べ質の高いサービスの提供が求められます。

介護付有料老人ホーム

介護等のサービスがついた高齢者向け施設です。

ホームが提供する介護サービスを利用しながら生活を送ることができます。

住宅型有料老人ホーム

生活支援等のサービスがついた高齢者向け施設です。

介護が必要となった場合は、地域の訪問介護などを利用しながらホームでの生活を継続できます。

健康型有料老人ホーム

食事等、健康管理のサービスがついた高齢者向け施設です。

ただし介護が必要となった場合にはサービスの範囲外のため、その利用者は退去となります。

7. サービス付高齢者住宅(サ高住)

※画像は『株式会社 琉球の街 サービス付高齢者住宅 公式サイト』より引用

特徴 60歳以上の高齢者または要支援・要介護の認定を受けた60歳未満の者に対し、安否確認サービス及び生活相談サービスを提供する住宅です。

本来は比較的自立した方を対象とした施設ですが、高齢化とともに介護を必要とする人が増え、実際の入居者のうち半数以上は認知症があると言われています。

職員と利用者の割合 1施設につき日中職員1名以上
(1施設あたり30室未満の施設が半数以上)

管理人
安否確認・生活相談サービスに加え、日常生活介護や生活支援などについて提供するかどうかはその住宅により異なります。
それにより仕事の対応範囲も異なります。

8. デイサービス(通所介護)

※画像は『ウエルシア介護サービス株式会社 公式サイト』より引用

特徴 要支援・要介護の認定を受けた高齢者が自宅にて可能な限り自立した生活を送れるよう、通所により日常生活介護やレクリエーション、機能訓練などを行う施設です。

施設により

  • 利用者同士の交流や外出の機会を提供を目的とする一般型
  • 機能訓練に特化した目的のリハビリ型
  • 認知症対応型

などがあります。

比較的自立度が高い方が多く、介護よりも交流や機能訓練をメインとしたものが多いため、他の施設に比べ利用者との会話の時間が多いです。

ただし施設によっては常時介護が必要な方を受け入れている場合もあります。

職員と利用者の割合 利用者の数が15人までは職員1人以上
利用者の数が15人を超す場合 利用者が1人増すごとに+0.2人以上

管理人
施設により宿泊サービスを設けている(お泊まりデイサービス)所があり、その場合は夜勤があります。
また事業所によっては入浴介助を行っている所も多いです。

9. 訪問介護

※画像は『株式会社カラーズ 公式サイト』より引用

特徴 要支援・要介護認定を受けた利用者の自宅を職員が訪問し、自立した生活を送れるよう身体介護や、家事などの生活援助を行うサービスです。

ただし利用者の家族に関することや、日常生活の範囲を超えたもの(草むしりやペットの世話など)は行えません。

基本的にはケアプランに沿って時間内に決められたサービスが終わるよう調整されています。

職員と利用者の割合 1:1

管理人
家事などを行う生活援助には資格は必要ありませんが、身体介護を行うためには介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)以上の資格が必要です。
実際の求人では、この資格を必要としている所がほとんどです。

各施設の働きやすさや待遇を比較

介護施設の種類によって、働きやすさも変わってきます。

そのため、自身の求めるライフスタイルやキャリアに応じて検討するのがおすすめです。

ここでは、各施設の働きやすさや平均月給についてまとめました。

※働きやすさについては実体験及び口コミなどを踏まえた評価です。施設により異なる場合がありますのであくまでも参考としてご覧ください。

※下記平均月給については『​​第31回社会保障審議会介護給付費分科会介護事業経営調査委員会(web会議)資料』より引用

1. 特別養護老人ホーム

特養は「終の住処」の代表とされ、利用者の人生の最期に寄り添ったケアを行うことができるのが大きな特徴です。

『介護施設の種類と特徴』でも記載した通り、特養には「従来型」「ユニット型」があります。

従来型

従来型は病院に近い構造で、部屋は個室または複数人の共同部屋(多床室)です。

施設の真ん中に大きな食堂(リビング)があり、大人数で過ごします。

従来型の場合は対応する人数が多いので、その日ごとに入浴担当、排泄担当などの業務が割り当てられます。

そのため1つの業務に集中しながら働くことができます。

また常時介護を必要とする方も多く、様々な病状の方と接するので介護技術のスキルも格段に上がりやすいです。

その代わりレクリエーションの時間や個別ケアの時間の確保が難しい側面もあります。

ユニット型

ユニット型の部屋はそれぞれ個室で、各ユニットごとに食堂(リビング)があり、少人数で過ごします。

従来型に比べ時間の流れが緩やかで、レクリエーションや機能訓練などの個別ケアの時間が確保しやすく、楽しみややりがいを感じながら仕事ができます。

私も実際にユニット型特養で働いていましたが、入所時は立ち上がるのがやっとで常に車椅子で移動していた方が、機能訓練のおかげで自身で歩いて洗濯物を干すことができるようになるまで回復した時にはとても感動しました。

自立して動ける方も多いですが、その分利用者の徘徊などによる事故がないよう行動を把握することが必要です。

働きやすさ 従来型
ユニット型
平均月給 常勤 :350,430円
非常勤:260,000円
夜勤 あり
メリット 従来型:利用人数が多く様々な病状の方がいるので、一度に沢山の経験を積むことができ、介護技術の向上が期待できます。

その日ごとに見守り担当、入浴担当、排泄担当などの業務が割り当てられるため、1つの業務に集中しながら仕事ができます。

ユニット型: 少人数のため、グループホームのような個別ケアが可能です。

家庭的な雰囲気で、簡単な料理やレクリエーション、機能訓練などを一緒に行う時間も確保しやすいです。

デメリット 従来型:入居人数が多いことと、食事・排泄など自力では難しい介護度が高い方が多いため個別ケアが難しく、流れ作業になりがちな面や時間に追われる傾向があります。

常に動き回っていることが多いので体力が必要です。

ユニット型:少人数ではありますがその分柔軟な対応と、一人一人の行動を常に把握しておくことが求められます。

2. 老人保健施設

老人保健施設での働きがいのポイントはなんと言っても、利用者が元気になる姿を見られることです。

他の施設では、看取り(終末期のケア)までサポートすることがよくありますが、老人保健施設ではそのような回復の見込みのない利用者がいることはほとんどありません。

実際に自分がケアをしてきた利用者が元気になって退所された時には、とても達成感や貢献感を感じられると思います。

ただし夜勤も含めた不規則なシフトのため、生活リズムは不規則になりがちです。

働きやすさ
平均月給 常勤: 338,920円
非常勤:275,300円
夜勤 あり
メリット 基本的には在宅復帰が目標なので、ADL(日常生活動作)の低下や看取りケアなどによる精神的な負担が少なめです。

リハビリ・医療的なケアから在宅復帰までに関わることで前向きなやりがいを感じられます。

デメリット リハビリを目的としているため、交流を目的としたレクリエーションはあまりありません。

稀に施設により看取りケアを行う場合があります。

3. グループホーム(認知症対応型共同生活介護)

グループホームでは1ユニット(フロア)5〜9人の少人数に対しケアを行います。

ユニット型の特養に似ていますが、特養に比べると常時介護が必要な方は少なく、比較的自立して動ける人が多いです。

そのため特養よりもさらに幅広い種類のレクリエーションを行うことが可能です。

またグループホーム自体が地域との交流を目的としているため、地域のイベントに参加したり、他の施設と関わったりする機会も多くあります。

例えば私の勤めていたグループホームでは近所の柿狩りに参加したり、保育園の子どもたちが遊びにきたりなど、職員としてもメリハリのある充実した時間を過ごすことができました。

常時の介護を必要とせず比較的自立して行動できる方も多いですがその反面、徘徊や物取られ妄想などによる利用者間のトラブルが起きやすくもあります。

働きやすさ
平均月給 常勤: 350,430円
非常勤:287,770円
夜勤 あり
メリット 1ユニット(フロア)5〜9人の少人数のため、家庭的な雰囲気の中個別ケアが可能です。

特養などに比べ、レクリエーションや機能訓練なども充実して行いやすいです。

常時介護を必要とする人が少ないので、体力的な負担も少なくて済みます。

デメリット 比較的自立度は高いですが、中には常時介護が必要な方もいます。

自身で動ける反面徘徊する人なども多いので、事故のないよう一人一人の行動を常に把握しておく必要があります。

すべて認知症の方なので、その都度対応力が求められます。

特に軽度の認知症の方同士だと、物取られ妄想などによるトラブルも起きやすいです。

4. 小規模多機能型施設

小規模多機能型施設では1日のデイサービス利用者は18名以下、ショートステイは9名以下の少人数に対しケアを行います。

利用者は普段在宅で生活している方なので、比較的自立して動ける方も多く体力的負担が少なめです。

1つの施設でデイサービス、ショートステイ、訪問介護の3つのサービスを提供しているので自身のスキルアップに繋げることができるのも大きな魅力です。

ただし日によって提供するサービスが異なり、利用者の要望による急な変更などもあるため、その都度柔軟に対応する必要があります。

働きやすさ
平均月給 常勤 :287,980円
非常勤:220,120円
夜勤 あり
メリット 少人数で常時介護の必要性が少ない方が多いため、体力的負担が少なめです。

家庭的な雰囲気の中、利用者と近い距離で接することができます。

デメリット 複数のサービスを提供しているため、送迎や訪問など柔軟に対応することが求められます。

5. 短期入所施設(ショートステイ)

ショートステイを利用する方は普段在宅で暮らしている方なので、常時介護を必要としている方は少なめです。

そのため精神的・体力的負担も比較的少なくて済みます。

利用者が頻繁に入れ替わるため、慣れないうちは情報の把握に時間がかかるかもしれませんが、定期的に利用される方がほとんどなのでそれほど難しく考える必要はありません。

その日の利用人数やどのような方が利用するかによってその都度仕事内容や忙しさも変動します。

働きやすさ
平均月給 常勤: 315,850円
非常勤:196,630円
(短期入所施設単体のデータはなく介護施設全体の平均)
夜勤 あり
メリット 利用者は普段は在宅で暮らしている方なので、比較的常時の介護を必要としない利用者が多いです。

そのため体力的負担も少なめです。

デメリット 人により利用頻度や期間が異なり、常に利用者が入れ替わるため柔軟な対応が求められます。

入れ替わりが激しい分、慣れないうちは一人一人の情報を把握するのに時間がかかります。

稀ですが寝たきりに近く、常時介護が必要な方も利用する場合があります。

その他 その都度利用者の人数や自立度などが変わるため、日によって忙しさが異なります。

6. 有料老人ホーム(特定施設入居者生活介護事業所)

有料老人ホームは民間の施設のため、介護業界の中でも特に給与が高めの所が多いのが最大の魅力ではないでしょうか。

施設自体も高級感がありお洒落な所が多いです。

有料では利用者を「お客様」として接する傾向にあり、利用者もそのような待遇を望んでいるため、介護技術に加え接遇やマナーなどの知識も身につきます。

その代わりサービスの質の高さが求められることがあります。

有料の種類として、介護等のサービスがついた「介護付」、生活支援等のサービスがついた「住宅型」、食事等・健康管理のサービスがついた「健康型」の3種類があります。(詳細については本記事『介護施設の種類と特徴 有料老人ホーム』の項目を参照してください)

施設ごとに提供するサービスが異なるため、それに合わせて仕事内容も変わってきます。

例えば介護付有料では介護サービスを提供しますが、健康型有料では利用者の介護が必要になった場合はその方は退去となります。

同じ有料でも中身が違うため、自分がどのように働きたいのか考慮しながら自分に合う施設を見つけましょう。

働きやすさ
平均月給 常勤: 322,020円
非常勤:244,250円
夜勤 あり
メリット 民間の施設のため、他の介護施設に比べ給与が高めの傾向があります。

おもてなしを重視しているため、高級感のあるお洒落な空間で働くことができます。

利用者の介護度も様々なため介護技術はもちろん、接遇についてなどの幅広い知識や経験が身に付きます。

デメリット 利用者を「お客様」として接する傾向にあり、その分質の高いサービスが求められます。

また健康型、住宅型では家事などの生活援助がメインとなる一方、介護福祉士受験資格のための実務経験の対象にならないことがあります。

7. サービス付高齢者住宅(サ高住)

60歳以上の高齢者または要支援・要介護認定を受けた60歳未満の方を対象とした施設です。

高齢化に伴い必然的に認知症の方の受け入れも増えているようですが、基本的には自立されている方がほとんどです。

そのため精神的・体力にも他の施設と比べるとあまりストレスがなく働けるのが大きな魅力です。

敷地内に設置された住宅を訪問するので、通常の訪問介護に比べ移動も少なくて済みます。

ただし急な要望を頼まれることもあるので、時間調整には気をつけなければなりません。

働きやすさ
平均月給 常勤 :315,850円
非常勤:196,630円
(サ高住単体のデータはなく介護施設全体の平均)
夜勤 あり
メリット 認知症の方を受け入れているかどうかは施設によりますが、基本的に自立度の高い人が多いため、精神的・体力的負担が少なめです。

施設内で訪問をするので、通常の訪問介護に比べ移動が少なくて済みます。

デメリット 自立度が高い分、利用者から急な要求や対応を頼まれる場合があります。

8. デイサービス(通所介護)

デイサービスの利用者は在宅で生活している方なので、常時介護を必要とする人はあまりおらず体力的負担が少なめです。

一般的なデイサービスでは交流をメインとしており、レクリエーションや会話などを楽しみます。

ただし利用者全員で参加する催しの場合、人前に出て仕切ることもあるので内気な人は少し抵抗があるかもしれません。

リハビリ特化型の場合は機械などを使って訓練を行うことで、心身機能の維持・向上を目指します。

この場合も見守りを行いながら利用者との会話を楽しみます。

またお泊まりデイサービス以外は夜勤がなく、土日休みが基本なので規則正しい生活リズムが送れます。

利用者が施設に滞在する時間が決まっているので残業もほとんどありません。

働きやすさ
平均月給 常勤 :280,600円
非常勤:190,480円
夜勤 事業所による
メリット 利用者は常時介護を必要とせずに自立して動ける方が多いので、体力的負担が少なめです。

利用者との会話する時間も多く、和気あいあいとした雰囲気の中楽しく働くことができます。

土日休みで夜勤なしという事業所が多く、規則正しい生活リズムで過ごせます。

デメリット 施設によってはレクリエーションの際に皆の前に出たり、利用者と長時間会話したりすることが多いため、人見知りや内気な性格の人には少し抵抗があるかもしれません。

稀に常時介護を必要とする利用者を多めに受け入れている施設もあります。

その他 交流がメインの施設と機能訓練がメインの施設があり、その中で利用者同士または職員との会話などを楽しみます。

9. 訪問介護

※訪問介護では、介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)以上の資格を必要としている求人がほとんどです。

自転車やバイク、車などを使用し1日に何軒かの利用者宅を訪問します。

時間内に終わらせなければならないということを除き、利用者と1対1で接するため介護施設のような慌ただしさはありません。

仕事内容も比較的簡単なものが多いので体力的・精神的負担も少なめです。

夜勤もない事業所が多いので、生活リズムも整えやすいです。

サービスの提供時間が決められているので基本的に残業もなく、訪問する場所によっては自宅からの直行直帰なども可能です。

ただし利用者宅間の移動や買い物などは、天候が悪いと大変な場合があります。

働きやすさ
平均月給 常勤 :306,760円
非常勤:174,150円
夜勤 事業所による
メリット 利用者と1対1で接するため、1人で何人も対応する忙しさがありません。

夜勤がない事業所が多く、規則正しい生活リズムで過ごせます。

デメリット 決められた時間内で対応しなければならないので、利用者と長時間話し込んでしまうなどないように上手く調整する必要があります。

1日に何軒か訪問するため、天候が悪い時は移動が大変な場合があります。(移動は自転車、バイク、車などを使用)

その他 仕事内容としてはそれほど難しくありませんが、料理をする機会も多く、簡単な煮物や炒め物など最低限の料理はできる必要があります。

家事などを行う生活援助には資格は必要ありませんが、身体介護を行うためには介護職員初任者研修(旧ホームヘルパー2級)以上の資格が必要です。実際の求人では、この資格を必要としている所がほとんどです。